三和築炉工業株式会社
敷地面積 | 840.35㎡ |
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構造 | 鉄骨造 |
所在地 | 八尾市太田新町 |
階数 | 2 |
竣工年 | 2019年4月竣工 |
三和築炉工業は、1968年に大阪市にて創業したアルミニウム溶解炉の設計から納入、設置およびメンテナンス、補修まで一貫して請け負っているアルミ溶解炉専門メーカーです。創業50周年を機に2019年4月に大阪府八尾市太田新町に、本社業務を移転しました。
三和築炉工業が位置する八尾市は、製造業事業所数(従業員4人以上)全国ランキング第9位(2020年工業統計調査より)を誇る「ものづくりのまち」です。八尾市は、大阪府東部、奈良県との境に位置し、高安山をはじめとする豊かな自然と多くの史跡に恵まれた環境でありながら、市内にはJR関西本線・近鉄大阪線・大阪メトロ谷町線が乗り入れ、大阪中心部へのアクセスも容易で利便性が高い街となっています。三和築炉工業の新工場と事務所は、八尾空港の南側、さまざまな工業分野の工場が集積している地域に建設されました。
三和築炉工業は、常に最先端技術を修得し、技術を追究しつづけるプロフェッショナル集団であることを目指し、スタッフがより良い環境で働けるよう同じ敷地内に鉄骨造2階建の工場と鉄骨造1階建の事務所を建設し、刷新しました。
創業から「アルミ溶解炉ひとすじ」の専門メーカーとして、半世紀にわたり、その時代のニーズを積極的に取り込んで事業に邁進し、常に最先端技術を修得し、より高度な専門技術を磨きゆくプロフェッショナル集団でありたいと挑戦し続けた企業理念に応えるように工場、事務所のみならず敷地全体設計まで含めてデザインコンセプトに取り込みました。
第一に、工場でありながら従来の工場の趣を見せないように、さまざまな工夫を凝らしました。通りに面した事務所は、外観を黒一色で統一し、全体的にスタイリッシュかつモダンな雰囲気に仕上げることで工場の事務所としてはとても斬新な印象に仕上げました。隣接する工場建屋の外観は、主にブラックを、アクセントにグレーを用い、落ち着きがあるモノトーンを採用しました。いわゆる一般的な工場はグレー色で無機質で当たり障りのないイメージでとらえられることが多く、建物そのものも効率性最重視であまりデザイン性を感じないものが大半だと想像されることが多いと思いますが、良い意味で全く裏切られます。
エントランスは陽光がたっぷり入るよう開口部を広くとり、また壁の社名サインにはブラック枠のアクセントをつけて全体を引き締めながらも、スタイリッシュに仕上げました。
執務室や会議室の内装の床面はチャコールグレーを基調に、壁面はホワイトやブラックの色使いを用い、シンプルで斬新に仕上げながらも、スタッフが作業に集中できる環境を整えました。
新事務所前と駐車場には植栽を多く取り入れ、豊富な緑は、スタッフのみならず、周辺に勤務する方々のオアシス的な安らぎの場となっています。
新本社工場及び事務所の建設は、スタッフの労働環境改善・雇用増加・離職率低減につながり、専門技術のさらなる修得へと発展していくことを期待しています。人材の増加、技術の習得による企業の発展は、「ものづくりのまち」八尾市のさらなる振興にも貢献できるものになっています。